テストほど、知的で創造的な仕事はない!

山浦恒夫さんの講演です。二日目もPeoplewareの訳者の方です。この選択は渋いです。とっても渋いです。企画された方に感謝いたします。
悔やまれるのは、トム・デマルコのサイン入りピープルウェアを持っていかなかったこと。松原さんと、山浦さんのサインがそこに入ればこのうえなく満足出来たろうと思うと残念で仕方が無いです。
で、内容ですが。テストするには、どのように作っているかや、どう作らないといけないかがわかっていないといけないから、設計、実装ができる人でないと務まらないというのがありました。正直な感想として、「何をいまさら、あたりまえじゃん」と思いました。でも、このような話題を取り上げるということは、あたりまえじゃないんでしょうね。やはり地位が低く見られている、低いと思い込んでいる人が多いからなんだと思います。
実は私も以前はテスターの地位を低く見ていましたが、TDDの考えを知って、そして実際にやってみて、テストに必要な知識の幅に驚かされました。で、テストできるような人が設計、実装をしなくてはいけないと思いました。
そこで、テストプロセスの進化ということで、世代別に定義していました。
第一世代:プログラマが自分でテストする
第二世代:設計部内にテスト・チームがある
第三世代:社内に、設計部とは独立したテスト・チームがある
現在は、この第三世代が多くなりつつあるそうで、そしてこれからは第四世代にうつるということです。第三世代の問題点として、組織的に分かれているので、それぞれが同じテストケースを作ってしまい、ムダが発生しているというのを挙げていました。
で、その第四世代では、設計部とは独立したテスト・チームの人が、品質開発マネージャとして、プロジェクトに参加して、このような人の指導の下、開発者がテストをするというものでした。第一世代に、回帰した感じです。でも、テスト専門家のスキル移転が望め、かつチェックも厳しく行えるというのがポイントだそうです。多能工化を目指している感じ。
そして、情報処理技術者試験に、品質エンジニアを新設するという話もされていました。